わがまま
トーエン「ちなみにドロウとはどういたご関係で?」
寝ている爺「かかわってはいない。」
爺さん「駆逐せねば!忌むべきものどもだ。」
爺さん「報酬があるのであれば、ちょっとは考えてもいいかな。」
いやな顔をするそのほかの面々。
トーエン「えーーーー。そこで金!」
大きな帽子の爺さん「無限に○○とか無理だし、そういう願いはできない相談だから、多くの願いを叶えるなんて無茶な願いも受けられないから。」
トーエン「金貨百万枚ください。」
大きな帽子の爺さん「それは経済への影響が大きすぎる。そこら中の国から金貨いきなり消滅する。貨幣経済がいきなり崩壊する。出来ぬ相談だな。」
トーエン「じゃー金貨二十万枚ください。」
大きな帽子の爺さん「領地経営してからにしてほしいものだな。」
トーエン「ぎり影響でないかなーぐらいでー。どんなものですかね。」
大きな帽子の爺さん「金貨の鋳造所ではないんだが。金貨一小箱程度ならば、冒険者の報酬ではいいかもしれぬ。物事には程度というものがある。」
チェルシー「ならば、この炎の神槍の偽物を、レプリカから本物程度の品質に変えていただきたい。」
大きな帽子の爺さん「その程度ならば、まだ検討の余地はあるか。」
チェルシー 絶句
大きな帽子の爺さん「金貨がほしいのあれば、何千ぐらいだな。」
トーエン「それでは、世界は変わらん。」
大きな帽子の爺さん「世界が混乱するのは、あかんって。」
レッシュ「10年後のための前払いの報酬みたいなものかな。」
トーエン「早く移動できる手段がほしい。」
大きな帽子の爺さん「魔法使いを仲間にするとか、早く移動できるペガサスとか飼うとか、ささっと仙人になるべきです。」
チェルシー「快く笑顔で仕事を引き受けてくれる魔法使いを紹介してください。」
大きな帽子の爺さん「それは君たちの人徳だ。我らがどうこうできる立場ではない。」
チェルシー「そういう魔法使いがいないんですよね。」
大きな帽子の爺さん「魔法を勉強すればいいんじゃないの?」
チェルシー「それは十年ではむりです。」
トーエン「原形質をなんとかするしかないのかー。」
レッシュ「向こうにいくしかないのか?しかし、どうやって。」
トーエン「次元の扉を開く魔法の指輪 チャージ10回分を三人分で三個ください。」
大きな帽子の爺さん「しょうがないかー。」
レッシュ「オートミールが湧いてくる魔法の鍋が、すんごい美味しい料理が出てくるようにしてほしい。」
爺さん「それは、ちゃんとした食材と凄腕の料理人をお金をかけて準備するしかない。」
トーエン「そうそう。この籠手壊れて、魔法の力が使えなくしまったんです。直してください。」
爺さん「それは無理。作ってやつでないと修理はできぬ。」
大きな帽子の爺さん「とっても邪悪だし...無理だ。」
トーエン「死神の誘いを一回帳消しにしてくれる免罪符とか。」
大きな帽子の爺さん「無理だ。世界は不便でいいのだ。」
トーエン「武具の師匠として稽古をつけてくれー。」
大きな帽子の爺さん「師匠の紹介はしてもいいか。授業料は払えるんだろうな。」
悩んだ末
トーエン「ホイグンの北の島に送ってくれでいいんじゃないか?ここから出たら、あの島にいるってことで。」
大きな帽子の爺さん「ならば、その島のどこに?」
チェルシー「将軍のところに!」
トーエン「原形質が通ってきた扉は、もうしまっているんですかね??」
大きな帽子の爺さん「しまっているんじゃ〜ないかな。」
トーエン 「今いる奴を送り返したら、それで終わりですよね。」
大きな帽子の爺さん「多分ね。」
トーエン 「全ては、君に関わっている。」
チェルシー「除霊!」
レッシュ「後は頼んだ〜。って抱きついて自爆しろと。」
チェルシー「やめてください。」
トーエン 「火が一番ダメだって言っているだろー。それより自分たちでなんとかしてきてくれないかな。」
大きな帽子の爺さん「それは、できない。口は出せても、手は出せない。そういう規定なのだ。話が堂々巡りになる。」
トーエン 「ものは出せます?」
大きな帽子の爺さん「何が望みだ。いやいや望みは聞いたではないか?」
チェルシー「魔法の槍もらっちゃったし〜。」
トーエン 「金貨百万枚欲しい。」
大きな帽子の爺さん「だから〜それはできない。」
チェルシー「それは聞いたことがあるー。」
レッシュ「若年性痴呆症?」
大きな帽子の爺さん「同じことを二度も言わせるな。」
トーエン 「正直なところ、10年単位ですよね。」
大きな帽子の爺さん「そうそう。」
チェルシー「悪の芽をつむ感じでー。」
大きな帽子の爺さん「健闘を祈るぞ。諸君。」
冒険者たちは、席を立ち、宴の席から退席して、一歩踏み出した。
そこはあぜ道の踏み固めた街道ではなく。
全く違う場所となった。
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