幕間

幕間
「しかし~上昇志向の乏しい冒険者達だなー。」
「現実的とみるべきですかな。」
「常識を打破できないと神の御位に同列に並ぶというわけにはいかぬぞ。」
「引っかき回すだけの存在だけにはなってほしくはない。」
「うむ。」
「ならばーはったりだけでここまで登ってきたのだろうか?」
「実は実力は皆無とか。」
「全部を手に入れたいという貪欲さはあれども、実力はないと。」
「困ったもんだ。」
「強欲なる存在はあったな。」
「暴食というのも似たような存在でした。」
「たしか~悪魔でそういうのがいましたな。」
「主が一番嫌がる連中であったな。」
「いかにも~。」
「何せ、情けとか礼儀とか無縁の連中だな。」
「断罪者にはいいかもしれぬ。」
「仮借なき冷酷な輩であるとも言える。」

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判断

トーエン「この魔法道具扱い知っていますか?」
老人「浮かす魔法の装置とは別に操縦する為の別の魔法の装置があるはずじゃが~。」
残骸の中を必死に探している冒険者達。
老人「たぶん~安楽椅子型の魔法の道具だと思うのだがー。」
横倒しになっている塔の最上部の一つ階下のフロアに大きな安楽椅子当然横倒しになっている。
豪華な玉座みたいなー石でできたきわめて座りにくそうなものを見つけます。
肘掛けにはレバーやボタンがいろいろとついています。
その椅子をなんとか引っ張りだして、座ってみるけど、何も変化はない。
トーエン「爺さん、何か足りない。何も動かない~。」
老人「そりゃ~動かすには、鍵とか呪文とかー。なんかいるじゃろう。」
いきなり、床には大きなヒビが入り、砕けていく。
ラェルシー「生存者は、いたんじゃ~なのか~。」
ドワーフ「応急手当てもせずに放置していたのでー。息してませーん。」
レッシュ「邪悪だったしー。そのまま放置ですー。」
ドワーフ「生臭坊主だー。」
トーエン「呼び出せる?」
レッシュ「今日は、残念ながら~準備してますー。」
ドワーフ「死体だからと、好き放題。死者への配慮とかないのかねー。」
浮遊城砦の生存者だった者たちの亡骸を運んでくる。
レッシュ ぶつぶつ呪文を唱える。
レッシュ「浮遊城砦を動かす、呪文を教えろ。」
死体「ヘイカース・ヘイカース・エスピー・ビー・ベロイ イザティ・アバ・メヒナム・エト・カフェ・ナン」
ドワーフ「風を起こし、空を飛べということかー。」
レッシュ「ロルスの宮殿に行けましたか?」
死体「行ってません。」
チェルシー「まだ、出発もしていないしー。たどり着いてもいないんじゃないか?」
トーエン いきなり、紫水晶を杖を取り出し話をしてくれる霊魂に杖を突きたてる。
吸い込まれるように消えてしまう。
トーエン「気に食わないので、成仏できないようにしてやった。」
ドワーフ(・_・)
老人「用済みならば、さっさと始末したか。」
ドワーフ「ひどい奴だ。」
トーエン「最近、最後に取引できるものは、命だけだと気がついたのでー。極悪人の霊魂の魂は、ためておこうかと。」
レッシュ「どこで使うんだよー。」
チェルシー「悪徳魔法使いよりひどいー。」
いきなり、安楽椅子に座り
トーエン「ヘイカース・ヘイカース・エスピー・ビー・ベロイ イザティ・アバ・メヒナム・エト・カフェ・ナン」
と叫ぶと浮遊城砦は、ゆっくりと起き上がり、水平を保持しようとする。
土台となる岩がぼろぼろと崩れ落ちていく。
レッシュ「デパートの屋上の乗り物なみの速度だなー。」
老人、ドワーフは外で様子を見ている。
チェルシー「最初の使命をやります。」
老人「では、往路の護符と復路の護符ねー。」
トーエン「三人手をつないで使わないと取り残されるんですよね。」
老人「そういうことじゃ~。」
レッシュ「復路の護符は、使うとどこに戻ってくるのですか?」
老人「当然この場所に決まっておる。」
ドワーフ 魔方陣を書いている。
トーエン「そんな魔方陣なんか~すぐに消えてしまう。大丈夫なの?」
老人「そんなの、君たちに分かりやすいに書いているだけでー大丈夫だってー。」
チェルシー「じゃ~出発しますかー。」
三人手をつなぎ、護符を掲げる。
老人「慈愛に満ちる大地よ、我の足を束縛せし鎖を解放せ。」
いきなりその場から、消え去る冒険者達
ドワーフ「優柔不断な冒険者だ。」
老人「モータルとはそういう者だ。迷う者たちというからね。熟考するには、時間が足りない者たちとも言える。」

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強欲

レッシュ「ベクナからの依頼ですか?」
老人「世界を救うという高尚な目的なのでー。もろもろの諸派から義援金を集めることは可能だ。」
レッシュ「その交渉はご老体が行うのですか?」
老人「いやいや~諸派のもろもろからすでに請願が出されている。結果的な報酬については、誰も断るようなせこい事はせぬ。それはそれでその諸派の品位が問われるからな。」
ドワーフ「とてもとても難題な使命であることは、事実だ。」
トーエン「それってーおれ達がどうこうできるわけはないんじゃ~ないかな。もっと偉い人がやるべき使命なんじゃ~ないのか。」
チェルシー「ならばー梅は?」
レッシュ「依頼が難題すぎないか~。知恵だけでーなんとかなるのかねー。」
老人「氷の島にあるという白竜の脈打つ心臓を盗み出し、持ち帰る事。報酬金貨20万枚。」
トーエン「白竜と戦って心臓だけ持ち帰れと。」
老人「いやいや、その島には脈打つ心臓なるものが設置されているということなのだ。」
レッシュ「依頼人は?」
老人「依頼人は、ブレバンという魔法使いらしいが。」
トーエン「何かの儀式にそれを使うのであろう。」
老人「報酬はちゃんといただいたので、それなりに質問は答えよう。」
ドワーフ「ほんとは、受諾したネタを決めてくれないと次の説明はしないのだがー。」
レッシュ「貴方達の正体は?何者ですかね。」
老人「それは、答えられない。」
レッシュ「素直に選択して、どれかを解決しろと。」
ドワーフ「そういうことだねー。」
チェルシー「最初の問題は、依頼主は?そして、どうやればいく事ができるのか?」
老人「妖精の集落は、困っている。その護符を念じれば、起動するね。」
チェルシー「二番目は無理~。やる気がしないー。」
レッシュ「簡単な仕事でいい報酬~。」
ドワーフ「そりゃ~無理だね。」
チェルシー「引っ越しの手伝いだね。駆け出しの冒険者のバイトなみだよ。」
トーエン「ドラゴンは、洞窟の金貨の寝床に寝ているような奴をやっつけて宝を根こそぎ奪取して、肉、骨、皮、鱗、目玉、脳味噌すべてを魔法の材料として有効に使うなり、売却できれば富をえる事ができる。」
レッシュ「乱獲されて、そもそも個体数自体がいないよねー。保護しないとー。」
老人「そうそう。保護してくれよー。絶滅寸前だし。」
トーエン「何色なんですか~。」
老人「金色だよ。」
ドワーフ「この痴呆老人自分から言ってどうするー。まったくー。」
チェルシー「一度あってますよね。」
老人「きのせいなんじゃ~ないのー。」
ドワーフ「あ~この痴呆老人~。惚けてるって~。人間の女には甘いんだしー。」
トーエン「どこかの町には、青銅の竜が守っているとかあったよなー。」
チェルシー「人間サイズの竜が籠手をつくってくれたよねー。」
老人「その前に竜人は、竜ではない。眷属程度だよ。すでに黄昏の種族のたぐいだ。」
ドワーフ「もっといい仕事なら~ありますぜー。そうそう、ロルスの宮殿に出向くというのが~。勇者を絶賛募集中です。」
老人「それは~メンゾベランザンに出向くよりも、もっと大変だぞ。こんな若造には無理だ。もっと経験を積まないと~。それに魔法使いがいないとー無理。」
トーエン「いくのはーいいんですけど。神殿を破壊する術がないのです。」
老人「それは、経験と技術と力がないと無理!」
トーエン「斬撃で城は切れない。」
老人「ならば~二つ目のいきたくないと言っている使命で出向いて~時の流れの外なる世界で、魔剣の一つぐらいは、持ち帰ってこないとー。それぐらいはないぞ。」
ドワーフ「修行して、力と技と団結と経験がないとあの空の高みにある城ですら、潜入することすらままならない。」
トーエン「あの城は、たどり着くことぐらいはできるんじゃないかと。」
老人「ロール雲を突破できる船をつくるとか。手に入れないと。」
トーエン「あの雲は、四方八方ぶちまけるたぐいの防壁ではないでしょう。」
老人「ほんとうかのー。ま~それはいいとして、そうでなければ、まったく違う入り口を見つけるしかないね。」
トーエン「下からあがっていけば~大丈夫かな。」
チェルシー「人の役に立つような使命のほうがいいなー。それは最初の奴でしょう。たまには褒められたい。」
トーエン「せっかくに手に入れた浮遊する為の魔法の装置をなんとかしたい。」
ドワーフ「業突張りめ。どこまで貪欲なんだか~。」

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弟子

老人「金がほしいならばー。落ちた浮遊要塞に強力な魔法石があるから、それを持って売ればいいんじゃないのかね。」
トーエン「物を浮かばせることができる一部では有名なは青色の巨大な宝石のたぐいですか?」
老人「炉のような形状をしているが、魔力を引き出す付帯設備やらもろもろあるけどー。それを買ってくれる人のところまで運ばないといけないがね。かなり高額で購入してくれると思う。」
ドワーフ「それでなければ、悪い不正蓄財している輩を見つけて、攻め落とすしかないよ。」
トーエン「とりあえず~落ちている城砦からは回収しよう。」
レッシュ「その不正蓄財している奴とかはー。」
ドワーフ「それは儲けの種の情報だから~ただでは無理だな。」
トーエン「お金がないから~こんなことをしているのですよ。」
レッシュ「本末転倒ですね。」
ドワーフ「我等として、生きていくには何かと入り用でね。」
老人「大きな酒樽ひとつぐらいの大きさだ。魔法の石は紐でくくって背負っていくしかあるまいて。」
トーエン「それでは一人一つぐらいしか運ぶことはできませんね。」
老人「それは荷車や馬車で運ぶぐらいのことをしないと、持ち出すことはできまいて。」
トーエン「もうちょっと小さくすることはできませんかね。」
老人「そんなことを言われても~ねー。」
トーエン「浮いてくれたら~楽なのにー。」
老人「それは~魔法使いが君たちの仲間にいないからー無理だね。」
チェルシー(-_-)
老人「やらないよー。なんか報酬をもらえるならば手伝うけどさー。」
ドワーフ「我等として、生きていくには何かと入り用でね。」
レッシュ「愛とか、神々の祝福とか~。素直さとか思いやりとか。」
老人「そんな口先だけのものではーお腹はふくれない。」
トーエン「ところで~あんたらは何をしにここまでやってきたのですか?」
老人「お金を稼ぐネタをもってきたのだよ。金貨10枚で売ってあげよう。」
トーエン「あんたら~が余裕綽々でできるんじゃ~ないですかー。真実を見通す眼力の魔法をかけたいのですが~いいですかー。」
老人「それは、後悔するから~やめておいたほういい。」
ドワーフ「魔法を無効にすることもできるのにー。」
トーエン「貴方ドワーフの英雄でしょうに。」
ドワーフ「いや~まったくー違うよー。」
トーエン「ベクナの裏切った部下ですよね。」
爆笑する老人
絶句呆然とするドワーフ。
ドワーフ「そんなひどい奴じゃないぞ。」
老人「勘違いも甚だしい。」
ドワーフ「ベクナの手下なら、君たちの周囲に隠れているんじゃ~ないのかな。」
トーエン「ゲルミアはじつはーベクナの手下だったのかー。なるほど。」
老人「君たちは仲間を疑うことしかできんのかねー。」
ドワーフ「これでは、人望もなく~支援者はあつまらんでしょう。」
トーエン「じゃ~ベクナの手下には、まだなってません。」
老人「使い魔のたぐいがそれなりに周囲をうろうろしているのではないのかねー。」
チェルシー「監視されているってことすか。」
老人「君たちは、人としてどうなのかねー。注意力散漫だしー。感じなところぼろぼろ抜けている。」
レッシュ「おっしゃるとおり~。」
トーエン「だから~あんた達は、何しにここまできたんですか?」
ドワーフ「我等として、生きていくには何かと入り用でね。」
老人「冒険のネタ情報が松竹梅とありましたな。一つは金貨10枚、一つは金貨10枚、一つは金貨5枚、でイイネタを提供しようというもんです。」
ドワーフ「出張情報屋ですぜ。だんなー。」
トーエン「とりあえず~最初の金貨10枚の情報を売ってくれ~。」
老人「妖精の集落が助けをもとめている。当然、妖精なのでこの島ではない常春の場所。その場所に行くための護符とこの場所への強制帰還の護符を渡すので、やばくなったら無傷で帰還することができます。報酬は金貨何百万ぐらいはおそらくでるのではないかと....。という代物です。その妖精は、エルフとは関係ないらしい。」
ドワーフ「金貨をくれ~。」
トーエン「珍しく依頼だー。」
老人「エルフには、近いけどハイエルフ、グレイエルフではないらしい。」
レッシュ「金貨25枚全部払うから全部教えろー。」
チェルシー「じゃ~次は、竹でー。」
老人「欲深だなー。全部よこせというスタイルは、なんとかならんのかねー。一人の魔法使いが、神に昇格したいといろいろあちらこちらで画策している。阻止をするとその対立している陣営がいろいろあるけどーその対立しているところから報奨がでるよ。ドロウ、ベクナが対立しているから、そちらから報奨がでるよ。」
レッシュ「え~~~。そっちの陣営なんですか?」
トーエン「その魔法使いは、ベクナの弟子だったとかいう魔法使いですか?」
老人「そうだなー。数百年前には、弟子だったようだな。」

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墓所

長いこと話し込んでいると生存者の数が減っていきます。
応急手当てもしないで放置ですので、仕方がありません。
レッシュ「あのロール雲はいったい何?」
人間「城を守る防壁だよ。」
トーエン「ロール雲の巻き添えくらって、使い捨て状態なんだけどーいいの?改宗したほうがいいんでないの?」
人間「我等は、ロルスに忠誠を誓ったのだ。殉教者になり、永遠にロルスの宮殿に仕えるのだ。」
トーエン「それは間違いだな。ロルスの宮殿に住む芋虫になる程度だよ。」
レッシュ「それは、言ってはいけないお約束だ。」
チェルシー「二階級特進ですね。」
トーエン「死後の世界なんか~あるわけないじゃん。それを言い出すと躊躇するよ。財宝がほしいんだがー。」
人間「しらねーよー。そんなのー。」
トーエン「どっかにー宝物庫ないかなー。」
人間「あるわけないじゃん。」
トーエン「あのー空に浮いている城とかさー。」
人間「あったってー。教えないよー。」
チェルシー「下っぱさんはしらんでしょう。」
トーエン「バインダンゲルの宝物庫を空にするぐらいの宝がほしいー。」
人間「略奪者にそんな話いうもんかー。」
トーエン「正規の方法でお金を集めていない奴に言われたくない。」
人間「我等は、まともな手段で信者から資金をあつめているだけだー。」
トーエン「野菜を売って集めたような取引をしているわけではないだろう。宗教法人扱いで税金すら払っていないだろう。」
人間「いや~上納金きっちりとられているけど。」
チェルシー「それは税金ではなくて~やくざだね。」
トーエン「その税金が集まっている場所はどこだと聞いているのだ。」
人間「我等の都、メンゾベランザンだな。」
トーエン「そこはとてもとても遠い。」
人間「一番の街道は、冒険者に塞がれてしまった。」
トーエン「もっと萌え系の女神にくらがえしたほうがいいんでない。」
ぐだぐた話をしているとわきからへんな魔法使いの爺が横やりを入れてきます。
老人「これこれ、弱いものいじめをしてるんじゃ~ない。止めなさい。」
従者には、白髪のドワーフの爺さんを従えておる。
チェルシー「見かけたようなー。確か~浮遊要塞という墓所にだったかー。にいたようなー。」
トーエン「復活したとかー。」
レッシュ「受肉したとかー。」
トーエン「神様でしょー。」
老人「君たちは何を言っておるのかねー。」
二人は、ちゃんと影があります。
トーエン「幻影で現れただけでー。本体はべつにいたんだー。」
レッシュ「誰ですかー。」
老人「さんざん面倒を見ているのに忘れたのかー。メンゾベランザンは遠いぞ。ましてや、人間が向かうのはかまわんが、かえってわこれないだろう。」
ドワーフ「わがままで引っかき回す冒険者だな。」
トーエン「行ったら、破壊してこないといけないじゃ~ないですかー。」
ドワーフ「それ~無理だな。」
トーエン「それでは~千年戦争を続けるのですか?彼らはあきらめることは毛頭ありませんぞ。」
老人「空に浮いている城に行きたいということではなかったかねー。」
トーエン「いえいえ、ドワーフの金塊山盛りでもいいんですけどねー。」
ドワーフ「なんだ~そりゃ~。」
老人「金がほしいだけなのかねー。」
トーエン「それは~トロンヘムが財政難でしてー。」
老人「それは、さる冒険者がいろいろ迷惑かけたとか~。いきなりあっちこっちから支払い債務の督促がきたとかーいろいろあったようだな。」
ドワーフ「難民がぎょうさんやってきて、助けをもとめたとか~。」
老人「国庫の資金が枯渇するもろもろの要因があったのは事実だ。」
ドワーフ「原因があれば、おのずと結果はでる。財政は困窮し破綻寸前。」
トーエン「そこでー税金を納らようかと思いましてー。所得の半分がトロンヘムにとられるという謎の法律がありまして。1000万ギルほど上納しようかと思っているのですよ。通貨下落を引き起こすなんてこともあるように思うのですがー。」
老人「あまり無茶をすると影響する範囲は大きいぞ。」
チェルシー「やはり~お金はほしいです。」
トーエン「お金で解決できることが多いのでー。」
老人「ならばー仕事がほしいのかー。」
トーエン「仕事となるとー急にやる気がなくなるのでー。」
レッシュ「働いたら~負け~。」
トーエン「ドワーフの墓所は、元にもどったのですか?」
ドワーフ「それは、あるべき場所に戻ったよ。」
トーエン「お姫様は復活しましたか?」
ドワーフ「姫じゃない。英雄の墓所だよ~。まったくー。」

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4月1日
トーエン「金の卵がほしいー。」
レッシュ「雑魚退治からこつこつとでいいんでないかい。」
トーエン「以外といいやつかもしれないしー。近づいてみよう。」
とふらふらと魔法の絨毯であがっていく冒険者達。
突然現れる巨大な一本のロールケーキのような横たわる雲がまっすぐ向かってくる。
*ロール雲です。
レッシュ「巻き込まれるー。」
トーエン「上に回避だー。」
魔法の絨毯は上に回避しようとする。
追い風にのって、ふわりと上がる。
上がったところでいきなりダウンバースト。
地面に叩きつけられるような、ものすごい風に押される
絨毯にしがみつく冒険者たち。
トーエン「風を読むんだ~。」
乱気流に巻き込まれる。
レッシュ「おれは~波乗りだ~。」
一つはなんとか抜けると第二のロール雲が襲来、あっと言う間に巻き込まれる。
巻き込まれて砕けてしまう浮遊城砦が瓦解し、落ちていく。
逃げまどうガーゴイルや空の魔物が巻き込まれてどこかに飛ばされたり、落ちていく。
羽のように軽くなる魔法のブーツでふわふわとゆっくり落ちていく冒険者達
魔法の絨毯はくしゃくしゃになってしまう。
地上に下りたところで見上げると三本のロール雲が立て続けに襲来にしているのが見える。
塔は8メートルの高さが岩塊に建っていた浮遊城砦が二つ落下している。
のこのこ近寄り、検分してみる冒険者達。
塔の上には、大きなバリスタが設置されているのがわかる。
チェルシー「生存者が三名いるぞー。」
レッシュ「なんだー。人間かー。つまらん。」
かなり丈夫な革の鎧を着ている。
外傷はあまりないものの、かなりしんどそうです。
内蔵が損傷あるいは一部破裂とかしてそうな感じ。
トーエン「助けてほしいかー。」
人間「異教徒には、助けはもとめぬ。」
トーエン「異教徒?」
人間「我等はロルスを唯一と崇める者だ。」
トーエン「他の宗教や神を認めるぐらいのことはしてもいいんじゃ~ないすか?そう例えば信教の自由みたいなー。ことはできないんですか?いろいろあっていいよね。みたいなーことにはならんかね。」
人間「骨肉の争いを何百年と戦ってきたわけでーはいそうですかー。なんてことにはならないね。」
トーエン「復讐は復讐しかうまないともう百回ぐらい聞いているとかー。」
人間「うんうん。」
トーエン「じゃ~ドロウの本拠地への道とかー。ロルスと直談判する方法とか教えてくれないかな。」
人間「それは~アビスの66階まで出向くしかないよ。」
トーエン「それは~時間がかかるなー。一月以上かかるけどー。」
レッシュ「いくつもりかよー。」
トーエン「この籠手で一日二階層は突破できるはずだからー。」
レッシュ「土産とかいるのではー。」

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西へ

そそくさと王宮を出て行く。
トーエン「神託は、果たしたわけだしー。」
王宮を出るといきなり業者がいろいろとやってくる。
土地建物の不動産とか建設業者でいろいろとお勧めの物件があるという話である。
*王の指示である。
チェルシー「その前にお金がないー。」
トーエン「そうだ~。ベクナ討伐にいこう。」
業者 「がっかり~。」
レッシュ「スポンサーがほしいー。」
チェルシー「報酬がないと、生活が大変なんですー。」
エリー「装備売却したほうがいいんでないー。」
トーエン「王国での売却では、売却時に冒険者特別増税があるよねー。」
チェルシー「いたいー。しかし、売れない邪悪な道具ばかり~だしー。」
レッシュ「隠密行動?」
トーエン「宿屋もなくなったしー。宿屋を開業するとかー。暇になったしベクナに会いに行くとかー。ロックハートを探索するというのもありだな。」
レッシュ「それよりもー現金がないー。」
トロンヘム周辺を再び、見かけなくなった物売りの商人を探すことにする。
トロンヘム周辺で最近姿をみなくなっている業者を聞いてまわる冒険者たち。
人ではなく、森の上空をふらふら見て回る冒険者である。
森の中に、霧が発生している場所でかつ魔方陣が存在している場所を見つける。
周辺に下りて、くるくると絨毯をまるめてしまいこみ、いきなり飛び込む冒険者。
その後の風景は森の中 あんまり風景が変わらない。
ふらふらととりあえず歩いて様子を伺うがあまり変化はない。
森がひらけると、城壁だけがあり、周囲には朽ちた納屋ばかりが回りには散在しています。
城壁の向こうには、高い建物の姿は見えません。
周囲には瓦礫が散乱している。
トロンヘムとは似たようなつくりだが、外周を取り囲む堀は空堀となっています。
跳ね橋は下りているので、のこのこと進んでいく。
城門は開いているので、さらに奥へと進んでいく。
中は、すり鉢状態
その中心部には大きな縦穴が下へと続いている。
チェルシー「あの穴の下には、さらに地下水脈へと続いていたね。」
レッシュ「結局、ここはどこなんだー。」
トーエン「太陽と月と星から判断するしかないよー。しかし~まともな暦がない。この廃墟は、すでに廃棄されたようだな。」
レッシュ「ここは、どこなんだー。」
仕方なく、空とぶ魔法のて絨毯を引っ張り出し、ちょいと高みを東へと飛んでいく冒険者である。
三日ほど飛ぶ
はるか草原を ひとつかみの雲が あてもなくさまよい とんでゆく
背後には山脈があるが、人の姿は皆無である。
北東の森林から一筋の煙があがっているのが見える。
インガルス翁が手振っているのが見える。
冒険者が助けた難民の集落が規模を拡大しているようである。
囲いの中では、イノシシの子供があたりを走り回っている。
まだ春にはなっていないので、畑は耕すも準備の段階。
チェルシー「まだ早かったかな。」
冒険者は合流するととりあえずは、歓待してくれる。
今晩は、鶏をしめて、料理を振舞ってくれるという。
子供が鶏を追いかけて、ほのぼのしている。
トーエン「改宗してもいいのではないか?まだ信じているのか?」
インガルス翁「なんのことやら~。」
と上の空である。
トーエン「ここに紫水晶の欠片がここにある。なんなら~触る?」
インガルス翁「あれは、素手で触るようなものではない。」
トーエン「知っている時点でもうだめだな。」
インガルス翁「ウヌヌヌ。」
周囲では子供たちが騒いでいる。
レッシュ「今私の教団に入ると寄進は二割引ですよ。」
インガルス翁「なんだ~そりゃ~。」
トーエン「そう今なら租税減免ですべて二割引になる会員権カードをつけるとゆーとるのですよ。」
インガルス翁「そんなー個人情報だだもれのカードなんか~いらない。」
トーエン「救われないのががんばってね。」
レッシュ「人生ってすばらしい。ま~生きていれば~ね~。」
トーエン「黄金の卵を産むガチョウより~。黄金の塊が大好きだ。」
遅めの昼飯をとった後
再び魔法の絨毯に乗って先へと急ぐ冒険者。
春風は吹いてる中を突き進む冒険者
時間は、どんどん流れていく。
通ってきた平原を戻り突き進む。
山脈を越えていく
高度も高いのでかなり寒い。
強風は吹きすさぶ。
大きな蔦が雲まで伸びていた場所には、蔦はあれども、城は半分が崩れおちています。
今となっては廃墟になっています。
さらに浮遊している城砦の数が増えています。
漆黒の城は、一番遠く離れた場所に見える。
ガーゴイル、カラスが間に邪魔をするように飛んでいる。
空飛ぶ魔法の絨毯は、目標めがけで飛んでいく

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残念

レッシュ「今の話は秘密ですよね。」
ハロルド王「そうそう。しかし、言わないと教えろと言ってまた襲来するであろう。大勢の前でねた話をしろとか~。わがままいうだろう。真相を知ってしまえば、それをねたにして、ドロウがやってくる。」
レッシュ「いや~すでに目の仇にされてますけどー。」
ハロルド王「もっとしつこく相手からやってくる。それも手を変えて、品を変えて。居城を構えればわかるよ。」
レッシュ「今でも十分たいへんなんですけどー。」
ハロルド王「根無し草ならば、逃げればよいが~。場所に縛られるとそういうわけにはいかぬ。」
トーエン「どうせ、後手後手だしー。」
ハロルド王「違う一派は、時間稼ぎができたわけだしー。大勢の一団は山を越えていったよ。」
レッシュ「それはよかったのですか?」
ハロルド王「とりあえず王国の敵には、今回ならなかったわけだしー。」
レッシュ「難民を追い出したということ?」
ハロルド王「難民は、問題を起こすこともなく山を越えて向こうにいったということだ。」
レッシュ「難民が居座るだけで国としては問題をかかえると。」
ハロルド王「国としては、いろいろと費用の問題もおきる。それ以外にもいろいろと問題を抱えるのは事実である。食料の盗難とか~。」
トーエン「巨大な魔法石があるとか~。」
ハロルド王「そんなものはないぞ。」
トーエン「王は、偽りの町の所在地を把握していますか?」
ハロルド王「それは把握していない。」
トーエン「それを破壊するとか考えていないのですか?」
ハロルド王「今の状況では、それを行う為の費用が捻出できない。」
レッシュ「今でも偽りの町はあるのですか?」
ハロルド王「世界を滅ぼそうとしている輩の現状を把握しているわけではないぞ。」
トーエン「これ以上は、詮索するなってことですかね。」
ハロルド王 何も言わない。
突然 トーエンの影がのびて、ぶつぶつ話をはじめる。
影「つまらん。もう少し動くとおもったのにー。にやにや。」
レッシュ ぶつぶつ呪文を唱える。
レッシュ「ドロウの手先か~使い魔のたぐいだな。」
影「もうちょっと~聞き出してくれよ~。まったくー。」
ハロルド王 眉ひとつ動かさない。
トーエン 影を捕まえて組み伏せる。
影は、どうやらインプの仮の姿だったようです。
トーエン「王様、どうします?」
チェルシー「主のところに連れていけー。」
レッシュ「拷問しますか?」
ハロルド王 「それは綺麗ではない。」
レッシュ「除霊する?」
ハロルド王「それがよい。」
インプ キーキー何かわめいている。
トーエン 口撃する
インプ キーキー何かわめいている。つまらんギャグを連発する。
インプ「悪魔の復活とか、巨人たちはいろいろやっている。ベクナに反旗を翻した奴らがいる。一人なんだが~。ベクナより先にすすもうとしている奴なのだがー。」
トーエン「ほう神になりたいとか~。へー何がいるのだろう。」
レッシュ「主はどこにいるのだ~。」
インプ「雲の上かな。」
ハロルド王 眉ひとつ動かさない。
レッシュがぶつぶつと呪文を唱えるとはじけて、肉塊と血しぶきがあたりに飛び散る。
ハロルド王「あ~汚している。掃除しないとー。」
ぶつぶつ文句を言われる。
トーエン「王宮の警備がいまいとあまいー。」
ハロルド王「うぬぬぬ。」
トーエン「王国が困窮しているなら~どこかに金銀財宝を溜め込んでいる怪物とかいないですかね。」
ハロルド王「それは思いつかない。」
トーエン「残念だなー。」

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謁見

レッシュ「お久さ。」
ハロルド王「何を言う二週間ぶりではないか~。」
レッシュだけ歓待される。
ハロルド王「君はよく働いてくれたと報告を受けておる。褒美をあげよう。」
レッシュ「いったい何かあったのですか?」
ハロルド王「君が、一番多くの民を助けくれたという話だからね。そうガルズレイスも助けてくれたようだしー。何かほしいものはないか?」
レッシュ「それは、私だけではなく仲間が協力してくれたからできたまでのこと。」
ハロルド王「とりあえず希望はきこう。むくゃくちゃ~な要求はしないように。」
レッシュ「願いの叶う魔法の指輪とか~。」
チェルシー「転移門の扉を一日一回開くことができる魔法の指輪とか。」
ハロルド王「聞かなかったことにしてあげよう。成果分の報酬であることをわけまえよ。上等なお肉が一塊とか~。身の程をわきまえよということだ。」
チェルシー「生活資金とかのほうがよくなくって。」
ハロルド王「小麦50kgとか。」
レッシュ「褒美としてはかなり微妙なのですが。」
ハロルド王「ふつう民はこれぐらいで大変喜ぶものだぞ。」
トーエン「ふつう冒険者への報酬って金貨じゃないですか?」
ハロルド王「今は国家財政は逼迫しているのだ。この前の事件といいかなりの支出だ。」
トーエン「現金がないと。」
レッシュ「物納?ならば、王の書状などをいただければ~。」
ハロルド王「あれはだめだ。お前ら、とんでもないことにあれを使う。」
レンシュ「この者たちに便宜をはかれという一筆をいただければ~。」
ハロルド王「後始末が大変だし、余計な請求書がきたりと債務ばかりが増える。魚の干物一箱のほうがましだ。昔は、この程度で喜んでいたはずだがー。」
トーエン 盾の中の秘密の子部屋から、給仕係のおばさんを呼び出す。
おばさん 「なんだい。なんだい。」
トーエン 「王様が褒美をくれるというんだが~。何か必要なものあるかな。」
おばさん 「燃料があるといいねー。煮炊きに困っているんだよー。」
ハロルド王「その程度のものでよいのか?では炭を一箱と、油を一樽とさらに魚の干物を一箱つけよう。」
トーエン  「ゲルミアくんも大喜びだー。フライもできるしー。」
ハロルド王「よくぞ本物を守ってくれた。偽者は、すでに三人ほど磔獄門にして、すでに処分済みだ。」
チェルシー「なかなかワイルドですね。」
レッシュ  「ドロウの悪巧みは何を画策していたきですか?もう少し説明してください。」
ハロルド王「うむ。彼奴らは、ガルブレイスの悪評を振りまき、落としいれガルブレイス本人の心を折り仲間に引き入れたかったのではないかな。それに便乗していたのは、もうひとつ別の陣営だったようだがー。共闘していたわけではなく、単なる便乗していただけのようでー。いっしょに考えても、それでは謎は解けない。そういうことだ。」
レッシュ  「え~。」
チェルシー「仲間に引き入れたかったと。中間管理職が不在となるととっても困るし。」
レッシュ  「ヘッドハンティングならば~。まだ狙われる可能性もあるんじゃ~ないかとー。」
チェルシー「我々のそばにいたほうがいいのではありませぬか?」
ハロルド王「本末転倒だな。」
レッシュ  「また誘拐されてしまったらー。」
ハロルド王「いなくなることには、まったくかわらない。仲間を増やしたいという貴公らの魂胆がみえみえじゃ。ガルブレイスを仲間に引き入れるために、偽りの町を建設していたようだがー。」
レッシュ  「それからそれから~。」
ハロルド王「バインダンゲルの惨劇をもう一度起こそうとドロウども画策していたようじゃが。」
トーエン  「紫水晶の量産だったかな。」
ハロルド王「それは、副産物であり。目的は違う。大僧正を仲間に引き入れるということが主目的なわけだ。それをまた偽りの町でやりたかったわけだ。」
トーエン  「その目論見は、成功しましたよね。」
ハロルド王「いやいや、ガルブレイスを引きずりこみたかったわけだ。」
トーエン  「ガルブレイスは、いきなり神を呪ったりとかしないし、いきなりリッチになったりとかならないと思うけどなー。」
ハロルド王「たぶん、それも盛り込み済みだよ。うまくいけば、仲間になってくれればという程度だよ。そのための拷問や考えることができないように追い込んだわけだし。」
レッシュ  「よくわからん。組合長までも、ドロウは仲間にしたかったということ?」
ハロルド王「そうではない。草臥れたガルブレイスが戻ってくる。トロンヘムには、僧侶がいない。なぜだか~わかるかね。それには理由がある。」
レッシュ 「ひ・み・つって奴ですかね。」
ハロルド王「そういうことだ。仕事にならないし、需要そのものがない。」
レッシュ「教会をこばむ理由があるとか。」
トーエン「ならば、他から布教にいろいろと人たちがやってきませんか?」
ハロルド王「彼お一番価値あるがこの町では意味がない。奇跡を起こし対価をもらうということがこの町ではできない。そう、人は水と空気だけでは生きてはいけぬ。そういうところだ。」
チェルシー「なにか魔法が無効化されてしまうとか~。」
ハロルド王「ならば~魔法使いは仕事にならないではないか。」
レッシュ「魔法たしかに使えるし。」
ハロルド王「そう。そのことには意味がないからなのだ。」
チェルシー「それ以上のことは、王の口からは言えないと。」
レッシュ「その秘密に関連してガルブレイスが狙われたと。」
ハロルド王「その秘密を奪取するために利用しようとしていたのかもしれないな。としか今となっては想像するしかできない。」

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発見

朝起きると、疲労困憊になるトーエン、レッシュ。
レッシュ はぶつぶつ呪文を唱えると足かせ、音をたてて壊れていく。
さらに呪文を唱えるととりあえず表情が変わるガルブレイス。
ちょんとは、まともになったようだ。
しかし、トラウマは残っている。精神疾患はなんとか回復したようだ。
レッシュ また、ぶつぶつ呪文を唱える
肌の色もちょっとは待ちなおしたようだが、栄養失調については、食べないことには直らないようだ。
ガルブレイス「ここはいったいどこなんだ~。」
トーエン「ドロウエルフに誘拐されて、拷問されていたと思います。」
ガルブレイス「幽閉されていた~。」
トーエン「何をされたのですか~。」
ガルブレイス「眠りを妨害された。」
トーエン「貴方しか知りえない情報が何かあったのではないのですか?」
チェルシー「単なるいじめ?」
ガルブレイス「彼らは、鍵がどうとかと言っていることしか記憶にないのだ。」
チェルシー「鍵とは、物理的なものなのか?」
レッシュ「隠喩的なものなのか?誘拐されたのはいつ?」
ガルブレイス「半年ぐらい前かな~。」
病人を執拗に攻め立てる冒険者達である。情けはないようである。
ガルブレイス「鞭打ち、棘が無数にあり、痛みを伴う椅子。毒がもられた食事。」
質問を続けると奇声を発するガルブレイス。
トーエン「下半身が蜘蛛で上半身がドロウエルフとか~。」
ガルブレイス「ドロウは見ていない。」
トーエン「黒いパンツ一枚に目出し帽で鞭をもったおっさんとか~。」
レッシュ「?の大きなマークがあるとか~。大きな斧をもっているとか~。」
ガルブレイス「きれいさっぱり忘れてしまった。」
こそこそと杓杖を返すチェルシー。
ガルブレイス「別荘にしまってあった杖か~。これはたいしたものではない。」
トーエン「そうそう、貴方がいない間に、組合長は、人間ではなくなってリッチになって飛び去りました。それも葬式の最中にですよ。いきなり復活したのです。さらに横領の罪を貴方にかぶせていたようですが、その嫌疑は晴れました。」
チェルシー「私たちがその疑いを晴らしたので、もう安心してください。」
とりあえず喜ぶ、ガルブレイス。
トーエン「とりあえず、ちゃんとした食事が必要です。」
レッシュ「まずは、胃が弱っているようでしょうから~。オートミールのような軟らかいものから~。それともソイレントにしますか?」
*ソイレントとは、Rosa Labs, LLC. が販売している栄養機能食品の飲み物。生存に必要な栄養素がすべて含まれ、従来の食事が不要となるというもの。
オートミールが提供された瞬間 奇声を発するガルブレイス。
チェルシー「何かトラウマがあるようですね。やはり~ここは....。」
トーエン「やはり~カリカリに焼いたベーコンとかのほうがいいですかね。トローリとろけるチーズとか。」
ガルブレイス「オートミールや肉はいい。とりあえず芋を煮たものとかその程度でいい。」
ガツガツ食べるガルブレイス。
トーエン「何か思い出したら~教えてください。」
必死にたずねようとするが、何も答えてはくれない。
しばらくすると、伝令が「王への出頭をするよう」という伝言を携えてやってくる。
のこのこと王のもとへと出かけていく一行。

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