回答

何も返事がありません。
トーエン「部下を手当たり次第に灰にしてしまうぞー。」と大声で叫びます。
何も返事がありません。
トーエン「戦力減らしたるぞー。」
何も返事がありません。
トーエン「じゃ~山を越えていこう。」
レッシュ「電撃とんでくるんじゃ~ないの?」
無視して、空飛ぶ魔法の絨毯で正門を出て、山を越えていこうとすると
強烈な電撃の十字砲火をくらいすごすごと戻ってくる。
チェルシー「きをつけて進もう。」
出直して、正門をくぐると通路いっぱいに魔方陣が描かれている。
トーエン(;^_^A
通路の先には、大きな垂れ幕が下がっている。
「諦めよ。汝の希望を捨てよ。」
と大きくなぐり書きされている。
トーエン「ここで進入をあきらめても問題はないよね。とりあえず~準備中はいつ終わるんだー。」
チェルシー「営業日は、いつだ~。」
魔方陣の中に黄色のヘルメットを被った骸骨男が姿を現します。
青い作業服をまとい、赤い錫杖を腰からぶら下げています。
さらに緑色のボードを持ち、白墨をもっています。
「しばらく先になります。」
と答えを書きます。
トーエン「不死なる者達のしばらくって、加減がわからん。定命のものにわかるように説明してくれ~。」
「かれこれ500年ぐらい。」
トーエン「それなら~ほっておこう。放置だ。」
レッシュ「我等のやるべきことじゃ~ない。40代ほど後の奴らにまかせよう。」
トーエン「碑文かなにかしたためておこう。」
そそくさと退出することにする。

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振り出しにもどる

トーエン「もう一回。もう一回。」
ドラゴン(▼ヘ▼メ)
口を大きく開く
ティロリロティロリロティロリロ
いく筋もの波うつ光が神殿めがけてねじ曲がりつつも飛んで行く。
廃墟には大きな火柱があがる。
建設中の塔がまた一つ煙をあげて,崩れ落ちていく。
逃げまどう作業員
崩落する塔に何人かは下敷きになってしまう。
悲鳴が響きわたる。
元の隠れ砦の広場に降り立つアダマンティンドラゴン。
冒険者達を下ろすとさっさと帰っていきます。
降り立つ冒険者達。
レッシュ「休憩しよー。」
トーエン「いつか、倒しにいかないとー。なんか~もやっとしてるー。」
エリー  「腰抜け!腰抜け!」
チェルシー「悪魔を倒したら、アダマンティンドラゴンが味方になってくれたのかもー。」
一晩休んで、翌日出発することにする。
8月1日
空飛ぶ魔法の絨毯をひろげて,環状寺院跡に向かうことにする冒険者達。
トーエン「なんか~戻るのがいやになってきたー。アイツとてもめんどくさそー。」
環状寺院跡の正門に降り立つ。
行く手を遮る立て看板がある。
「精霊教団は移転しました。この先工事中。施設は準備中です、またのご利用をお願いします。」
と前よりも大きな表示の看板になぐり書きで「冒険者は来るな。」
と書かれています。
無視して、正門の大きな扉をがんがん叩くトーエン。
トーエン「こら~ベクナー出てこんかい。お前~なにしてくれとるんじゃ~。しまいにここぶっこわすぞー。」
蝶番がはずれて、大きな扉が倒れてきます。
アタフタと逃げ出す冒険者。
大きな音をたてて、土煙があがります。
大きな巨人の動く死体が押していたようです。
レッシュが一歩進むと、動く死体は、崩れ落ちて塵の山になってしまいます。
レッシュ「はい!!消えた~。」
トーエン「部下でいいからー出てこい~。」

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帰途

交渉が決着すると、
トーエンは、魔法の楯の秘密の小部屋から、縛られた魔法使い(バーチ)を引っ張り出して、放り出す。
受け取り縄をほどく村人達。
バーチ「ここは、いったいどこだ?」
グルソウ「確かに受けとった。では、対価を払わないといけないな。」
村人全員「よそ者を排除せねばならぬ。」
バーチ「速やかに退去をのぞむ。」
村人全員「そう、よそ者は、速やかなる退去をのぞむ。」
トーエン「そんなことならーもっと早く差し出せばよかったなー。」
と話をしていると、冒険者達を大きな影が覆う。
漆黒の巨躯をうねらせて、巨大な羽が上下にさせつつ、近場に降り立つ。
ちょっと赤茶けたスジが幾重にも走っている光沢のある鱗が輝いている。
冒険者達をのせて、飛び上がるアダマンティンドラゴン
周囲を取り囲む分厚い霞を一気に通り過ぎ、さらに空の高みへと舞い上がる
アダマンティンドラゴン「不便なやつらだなー。休憩をこんなにとならいといけないとは。」
休みつつ、野営をしつつ一週間ほど飛び続ける。
廃墟になったバインダンゲル神殿を見かける。
トーエン「ちょっとーあそこの神殿目掛けて、一発あつい~吐息を一つお願いします。」
ドラゴン「なんで~。」
トーエン「彼処辺り、なんか~邪悪な気配がみちているでしょう。ちょっと~サービスしてくれよー。いいじゃん。いいじゃん。」
ドラゴン「余は火をはかない。酸もガスもはかない。」
トーエン「なんでもいいから~やってよー。ぼわん~とやってよー。」
ドラゴン「しょうがないなー。」
口を大きく開く
ティロリロティロリロティロリロ
いく筋もの波うつ光が神殿めがけてねじ曲がりつつも飛んで行く。
廃墟には大きな火柱があがる。
建設中の塔が一つ煙をあげて,崩れ落ちていく。
住宅だったモノは崩れ落ちている。
しかし、白くそびえるオベリスクは微動だに しない。

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妥協

トーエン「製法をご存知なんですか?」
グルソウ「もっといいものがある~。」
トーエン「炎の錫杖なんかどうですか?」
グルソウ「そんなしょぼいのは、いらない。火炎ぐらいいくらでもだせる。困ってはいない。」
トーエン「貴方はだせるが、手下はだせないでしょう。」
グルソウ「手下は、そんなものはいらない。技能があるのから大丈夫なのだ。」
レッシュ、その集まりから離れて単独行動をしようとするも、あっという間に子供たちに囲まれてしまう。
子供たち「おっさんどこにいくの~。」
三人の子供たちは、同時に同じ言葉を話します。
レッシュ「それは、秘密さ~。」
子供たち「よそ者~。よそ者~。よそ者~。何かちょうだい。」
と手を出す。
子供たち「何もくれないじゃん。うそつき~。ドラゴンに食われちゃぇ~。」
とどたどたと逃げていく。
*会話に入っていないのに、大人たちの会話を踏まえた言動に留意すること。
仕方なくもどってくるレッシュ。
グルソウ「君たちの仲間を一人差し出すというのもいいぞ。心を入れ替えてもらうことになるがね。」
レッシュ「盾の中に、捕虜の魔法使いがいたなー。」
グルソウ「それでもいいがな。」
チェルシー「じゃ~おいていきますかー。」
村人f「情け容赦ないやつらだ。」
*同じ人物は話をしているのだが,口調がまったく違うのである。
チェルシー「何に使うのですか?」
グルソウ「出稼ぎなり、使役なり、いくらでも仕事はある。」
レッシュ「それでいいのか?」
トーエン「俺は殺されかけたから、情けをかけるつもりはない。」
レッシュ「条件がよすぎやしないか?」
グルソウ「人一人引き渡してくれるのであれば、喜んでこの領域の外である望む場所に送り届けよう。ドラゴンも時間がある。」
トーエン「話が平行線ぽいのでコインで決めませんか?」
グルソウ「何ゆえ、そのような面倒なことをせねばならない。」
トーエン「双方納得することでの擬似勝負ですよ。」
グルソウ「君らのほうが選択肢は少ないのだよ。戦うか、戦わないか、戦わないならば自力で脱出するか?代償を支払うか?極めて明快だと思うがね。籠手では勝負は決まらないがね。」
トーエン「籠手だけで戦うだけなんて、安易なことはしません。ゲリラ戦でちくちく一人ずつ消えてもらうことになります。」
グルソウ「面倒くさいな。」
トーエン「そう、ドロー達も嫌がるぐらいの面倒くささですよ。」
グルソウ「いらいら~(▼ヘ▼メ)だから~一人差し出せば~ことは、まるっと収まると言っているではないか。」
トーエン「それだと、そちらが有利すぎるのですよ。暇ぶっこいているドラゴンを使うのに~人一人では、とり過ぎですよ。」
グルソウ「だから~その一人で、そちらの残りが助かるというのだから破格の取引だよ。」
トーエン「コイン勝負はいや?」
グルソウ「いやだな。」
トーエン「うーん。わがままだな。」
グルソウ「どっちがだ。」
トーエン「ハウンドアルコンの部隊をつれてきちゃうぞ。」
グルソウ「だから~イカサマとかするだろう。」
トーエン「そんこなことはしないです。なんだったら~ソッチがやってもいいですよ。」
グルソウ「そんなのは面白くない。」
トーエン「とり過ぎだから、なんかオマケをつけてください。」
グルソウ「隠れ里にすんごいものがあると思うてか。」
レッシュ「忍者一人つけてください。」
トーエン「いらないと言った、元素の精霊に変身する魔法の薬 やもりとか?どうですか。」
グルソウ「領民は、わたさぬ。」
トーエン「今ので、わかりました。ここでは一人の価値は大変重いと。ゆえに対価があわない。ここは、素直にダイスの目にかけてみませんか?」
グルソウ「うぬぬぬぬぬ。」
トーエン「二分の一の確立で一人が手に入るのですよ。」
「仲間になれ~。仲間になれ~。」と叫ぶ村人が今度は周囲を取り囲むように増えていく。
トーエン「サイコロの勝負で勝ち負けを決めようと言っているですよ。そちらが勝てば一人を無条件で差し出すので、ここから出してください。
われらが勝てば、無条件でここから出してください。」
村人f「勝っても対価が合わない。まったく合わない。われらが損をしているだけではないか。」
レッシュ「もっと見返りがないとー。」
グルソウ「勝手にやって来ておいて、帰る方法がないから、送りとどけろ。そうでないと大暴れしちゃうぞー。というのは、やはりおかしいぞ。対価をはらうの当然のことであろう。被害者はこちらだよ。」
トーエン「では、結界のすぐ外ではなく。外にある髑髏の城まで送ってほしい。」
グルソウ「君たちの知っている場所まで~。」
トーエン「いやいや。髑髏の城まで送ってほしい。」
グルソウ「せめて、見えるところまでだったら~。」
トーエン「じゃそれでお願いします。」

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交渉

トーエン「何百年も楽しくここにいたなら~我等には早く出て行ってほしいでしょう。」
グルソウ「籠手はきかないぞー。」
レッシュ「籠手だけじゃ~ないんだそー。愛と勇気と....。」
グルソウ「かんでるし、嘘くさいな~。ニヤニヤ( ̄ー ̄)」
トーエン「俺以外は、愛と勇気と正義だな。」
チェルシー「いやいや、愛と勇気と正義とお金です。」
グルソウ「ぐだぐだだな。」
レッシュ「愛と勇気が友達だ~。」
トーエン「戦いたくはないでーなんとか方法はありませんか?」
グルソウ「あの魔方陣は一方通行なので、逆は無理だな。」
トーエン「近くの町へ行く方法を教えてほしいのですよ。」
グルソウ「嫌だ。」
トーエン「ベクナが一仕事してくれとここに送り込んだわけだ。ここで戦うことにはベクナには利があるということだ。だから戦いたくはないということなのですよ。お分かりですか? だから戦わないことがいいわけですよ。」
グルソウ「ならば、その籠手をくれ。このような偽物はいらぬ。」
レッシュ「それは封印がかけてあるのですよ。解かねば効力を発揮することはないのですよ。でも~教えてあげないよー。」
グルソウ「ならば、それをくれるならば、いくらでも黒竜に希望するところまで運ばせよう。」
トーエン「場所さえわかれば、自力で飛んで行くことができると言っているのです。」
グルソウ「ここは、隠れ里だから無理だ。霧が行く手を遮る。」
トーエン「え~~~~~。戦うとベクナの利益になるのでー戦いたくありません。」
グルソウ「ならば、その籠手をくれ。いくらでも黒竜に希望するところまで運ばせよう。」
トーエン「最強の魔法の道具は、この魔法の鉄瓶なんですがー。どうでしょう。」
グルソウ「そんな酒しか出てこない瓶なんか面白くない。」
トーエン「名前がついている魔法の工芸品なんかー。ちょーレアーですよ。すごいと思いますけど。」
レッシュ「戦っても得することはないですよね。」
グルソウ「下々の者達が相手をするであろう。しかし、利益はない。」
レッシュ「損失がでることは望んでいませんよね。」
グルソウ「うむ。しかしー面倒くさいなー。」
トーエン「ここは大人しく返してくれませんか?このままだと戦いになってしまいそうなので....。」
グルソウ「それでは、そちら側が利するのみではないかー。」
チェルシー「いやいや、平穏が守られるのです。」
レッシュ「それは大きいと思います。」
グルソウ「それは対価としては見合わない。ほかに何かないのか?」
トーエン「それでは、寒さ防御の魔法の指輪なんか~どうでしょうか?」
と金の指輪を差し出す。
グルソウ「その程度のものは、足りている。」
トーエン「ならば、使い道に困っている『精神の暗黒ジュースの造り方』というレシピ本なんかどうでしょうか?」
グルソウ「そんな、つまらんものは、いらない。」
トーエン「元素の精霊に変身する魔法の薬なんか~どうでしょう。」
グルソウ「その程度のものは、足りている。」

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悪魔

トーエン「こりゃ~失礼しました。帰りたくても帰れないとか?」
村人e「ここで末永~く楽しんでいるんだからー。ほっといてほしいものだ。」
トーエン「私たちは、正義の味方ではないのでー。」
村人e「自分でないものは、すべてが敵だ。」
トーエン「それこそー鎖に縛られし神の一派の言動ですよ。」
村人e「パズズであろうと敵だ。我等を放置しておいてほしいな。ここで楽しく暮らしているのだからー。」
言っている村人の顔も歪んでいます。
村人e「ここで数百年楽しく暮らしているのでよいではないかー。」
トーエン「それって楽しいのですか?」
村人e「とても~楽しいよ。(^o^)」と行った直後に顔は曇る。
レッシュ「でここは、どこなのですか?」
村人e「人間の使う名前なんぞは、知らぬ。」
トーエン「我々は、ベクナによって一方的に強制送致されてしまった。貴方がたは、我等に早くここを出て行ってほしいと思っている。だから、元に戻る方法を教えてもらえば、すぐにここから出て行きます。」
村人e「だったらー話は早い。籠手で地面を裂けば、すぐにこの場所から出ることができる。」
トーエン「それだけは、無理なんです。できません。」
村人e「なんでー。(▼ヘ▼メ)パズズは、そこにおるではないかー。」
トーエン「あの人とは、あんまり友好ではないのでー。」
村人e「六枚の羽をもつ風の王のもっぱらの現世の強力な支援者だと聞いたことがある。」
レッシュ「どこで聞いたのー。」
チェルシー「ドス黒悪魔新聞とか~。」
村人e「皆も献金や寄付は、この者を見習うべしとのお触れが出ていたとかないとか~。」
チェルシー「模範となる信者ってことですね。」
トーエン「つまりー貴方はベクナの敵ではないとー。」
村人e「いや~相手は勝手に敵だと思っているのかもしれない。それは分からない。」
トーエン「この周囲に貴方以外に住んでいる人はいませんか?」
村人e「我等以外に住んでいるものはおらぬ。」
トーエン「消去法でいくとやはり貴方です。貴方以外はありえないのですよ。」
村人e「いやいやいやいや~。そんなはずはない。生活するのだって大変だしー。黒竜だって面倒をみているんですよ。」
トーエン「龍を囲んでの?毎日晩餐会ですか?そりゃぁー大変でしょう。いろいろとお金もかかるでしょうしね。なにせ、食費がばかにはならんでしょう。」
村人e「ニヤニヤ( ̄ー ̄) 者共出会え~。出会え~。」
鎌やら、ヌンチャク、竹槍をもった村人がごそごそと出てくる。足どりは重い。

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信用

レッシュ「なんでー呪文が効果が現れないんだー。」
トーエン「何処か別の場所から操っているんじゃ~ないのか?だから~除去できないとか。」
村人e「皆がよそ者を排除せねばならぬ。」
トーエン「その村人に救う悪魔よー。お前はベクナの敵か?」
村人f「我の名はグルソウ。よそ者達の名はなんというのか?」
トーエン「私は、トーエンといいます。」
村人f「では~なんでこの村に来たのか?」
トーエン「なんとーいいますかー。いきなりベクナに飛ばされてしまいまして~。宮殿修理中で手伝えといわれまして~。」
村人f「場所を間違えているのではーないかな。精霊教団は、ここにあらず。」
チェルシー「方角はどっちですか?」
村人f「ニヤニヤ( ̄ー ̄) ここは、全然違うところだぞ。」
レッシュ「それはどこに?」
村人f「白いオベリスクが空を突くように立っている場所だ。」
チェルシー「それはどこに?」
村人f「知らんなー。」
トーエン「それって、バインダンゲルってところですか?」
村人f「だったかなー。」
トーエン「その場所でしたら~とっちらかすだけ、とっちらかして逃げてきました。そういや~ここはどこですか?」
村人f「この周辺には、町なんぞはない。」
トーエン「ここは、地図に記載されているのですか?」
村人f「そんなことは知らない。小さな集落にすぎない。」
レッシュ「貴方はここで何をしているのですか?」
村人f「ほっといてほしいものだな。」
レッシュ「人に寄生して生きているんですね。」
村人f「不愉快だな。」
トーエン「では~ベクナのところに行くにはどうしたら~いいですかね。」
村人f「そんなのー知らない。関係ないね。」
トーエン「教えてくれれば、この場を去ることができるのですかー。」
三人の村人がわたわたとその場から出て行く。
家に直行するものがいれば、顔が歪んでいるものもいる。
トーエン「グルソウさんは、どこの名前ですか?その人の名前ですか?」
村人f「私はグルソウだ。」
グルソウと名乗った村人の挙動が違和感があるのを感じるトーエン。
何か怯えているようにも見える。
またさらに数人の村人がわたわたとその場から出て行く。
トーエン グルソウを巻き込んで、円陣を組んで、地面に文字を書きはじめる
声をあげることなく「貴方は監視されていますね。」とその場に書いて、周囲からはまったく見えないようにする。
さらに「この状態でも監視は続いていますか?」とさらに書き続ける。
円陣から抜け出すグルソウ。
トーエン「どうやら~これでもばれる様だ。(;^_^A 悪魔は単体で現れることはまずない。手引きした奴に怯えているのであろう。そして、敵はかなり強そうだ。」
またさらに数人の村人がわたわたとその場から出て行く。
レッシュ 村人を見ていると家には子供がいるようだが、似た様な境遇であることがわかる。
トーエン「自由になりたいのであれば、俺達にかけてみないか?」
グルソウ「まったく信用できない。」
トーエン「では~このパズズによって作られた籠手にのってみないかい?」
エリー「邪神の手先と言ってるもんじゃ~ないですかー。よいのですか。そんなことを言ってしまってー。」
村人e「我の下僕にヨコシマな誘いをかけるのは辞めてほしいものだな。」
とまったく違う声がします。
トーエン「その口調、覚えがありますな。さては、鎖に縛られし神の一派ですな。」
村人e「違うな。」

|

仲間

村人f「舞空術~~~。」
村人e「未熟者めがー。修行が足りんなー。」今は、27人
村人c「一人は我等の為に~。我等の為に~。」
村人b「そうだー籠手を使おう。」
村人e「そうだー今!籠手を使おう。」
トーエンが投げつけた籠手をはめて、地面を叩く村人。
何もおきない。
村人e「これは偽物だ。」
村人b「騙された。これは偽物だ。」
村人c「よそ者は我等を騙す。一人は我等の為に~。我等の為に~。」
村人f「おかしい~。なぜ発動しない。」
村人e「それは、偽物だ。」
木々に隠れた場所で、レッシュは、ぶつぶつ呪文を唱えはじめる。
村人が全員、魔法がかかっているように検知できる。
村人a「よそ者がぶつぶつ呟いている。まだよそ者がまじっている。」
村人c「よそ者は我等を騙す。一人は我等の為に~。責任は皆が責任を追わねばならぬ。」
村人e「皆がよそ者を排除せねばならぬ。一人は我等の為に~。我等は一人の為に。」
レッシュ「首をはねて、生きているのが魔女で、死んでしまう奴は人間だ!」
村人a「よそ者がぶつぶつ呟いている。まだよそ者がまじっている。」
レッシュ「もう死んでいる奴なんじゃ~ないかー。それだったらー。もう塵になっている。」
レッシュ ぶつぶつ呪文を唱えはじめる。
レッシュの近くにいる村人は、頭をかかえて倒れ込みます。
倒れ込んだ村人は、もがき苦しんでいる。
さらにもう一人が倒れて、もがき苦しむ。
レッシュ「なぜ~効かないー。」
村人c「皆が怒っている。」
村人e「皆がよそ者を排除せねばならぬ。」
村人c「一人は我等の為に~。我等の為に~。」
レッシュ「効果はでているのにー解除されない。なんでー。」
村人全員「皆がよそ者を排除せねばならぬ。」
トーエン「仲間が苦しんでいるのだからー助けてやったらー。」
村人全員「苦しんでいる原因を排除せよ。」
じわりじわりと迫ってくる村人達。
三人の村人がわたわたとその場から出て行く。
村人全員「苦しんでいる原因を排除せよ。」
トーエン「なんで~この籠手が欲しかったのか?」
村人e「皆がよそ者を排除せねばならぬ。」
村人「答える理由はない。」
トーエン「こいつらの正体はなんなんだ~。」
レッシュ ぶつぶつ呪文を唱えはじめる。
レッシュには、村人は、空手などの体術のそこそこの手練であること。また、精神を支配されていることがわかる。憑依しているのは悪魔のように思う。
暫くすると苦しんでいた村人は、再び立ち上がります。
村人全員「仲間になれ~。仲間になれ~。仲間になれ~。」
ゆっくりゆっくりやってくる村人達。
レッシュ ぶつぶつ呪文を唱えはじめる。
村人の顔面はかなり歪んでいますが、変化はありません。
暫くすると村人の表情は元に戻ってきます。
さらに家から人や傀儡が出てきて、冒険者達を取り囲んでいる人数はどんどん増えていきます。
村人全員「仲間になれ~。仲間になれ~。仲間になれ~。」

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大地鳴動

草地をすたすたと進んでいく村人達。
後を追い掛けていく冒険者達。
大きな森林の外れにある草地との境目に位置する集落。
周辺には、畑がちらほらあります。
暫くすると木々がそこここに生い茂る十三戸程度の集落があります。
中心部のちょっとした広場に入っていく村人達。
家からは、大人達がわらわらと出てきます。
その数は20人程度です。冒険者達が見通す限り子供の姿はありません。
村人達「一人は我等の為に~。我等の為に~。」
と口々に呟いています。
村人e「よそ者が同胞の後を追ってきておる。」
村人f「先導するとは~。よそ者は、排除しなければならない。」
村人c「一人は我等の為に~。我等の為に~。」
村人b「我等は一人の為に~。」
村人c「よそ者は、我等の村に入ることは、まかりならぬ。」
村人f「よそ者は、排除しなければならない。」
村人を観察している冒険者達。
村人の口元に怪しげな縦線の切れ込みが何人かは入っているのを確認する。
突如 広場に姿を現すトーエン。
トーエン「そこの操り人形には用がない。それを操っている奴は姿を現せ!そうしないとー自慢の人形をぶち壊すぞ。」とはったりをかます。
その声に釣られて、周囲の畑仕事をしていた者や家から出てくる者も合わせて、10人程の村人がさらに増えます。
総勢30名程度が冒険者トーエン一人を取り囲みます。
トーエン「では~作り物に用はなし。」
両手で地面を叩きます。
轟音と共に地面が揺れて、ふらふらする村人。
大きく地面が割れて、その付近にあったものは、地割れに呑み込まれていきます。
見るからに等身大操り人形は、悲鳴をあげつつ落ちていきます。
しかし、ふつーの村人は、すたすたと地割れに呑み込まれないように歩いてその場を離れます。
数人の村人は落ちていきます

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よそ者

レッシュ「私たちのようなよそ者が、いるところをご存知ありませんか?」
村人b「知らぬ。知らぬ。」
村人c「知らぬ。知らぬ。」
トーエン「なんだ~この転送魔方陣といい、待遇といい。(▼ヘ▼メ)なんだこりゃ~。」
村人d「それは我等の範疇外のことだ。」
これ見よがしに飛んでくる蝙蝠が一匹。
村人d  (-_-)
羊皮紙 を一切れ落として去っていく蝙蝠。
羊皮紙 には、「神殿は現在改装中です。またのご訪問をお願いいたします。ついでに敵対している輩を成敗してきてほしい。まかせたぞー。」と途中からは、なぐり書きされている。萎びた左手のマークが末尾にはある。
トーエン「ベクナ~。(;^_^A 」
その声には、まったく無反応な村人達。
トーエン「貴方達は、ベクナの一派と敵対していますか?」
村人a「なんだそれ?」
トーエン「では貴方達ではありませんね。他ってことかー。この周囲に他に集落とかありますか?貴方達以外の一団がいるところというかー。」
一斉に悲鳴をあげて、頭を抱える村人達。
眉間にしわを寄せてぶつぶついい出す村人。
村人a「聞こえる。聞こえる。声が聞こえる。」とぶつぶつ呟いている。
村人b「聞こえる。」
村人c「おらも~聞こえる。」
冒険者達には、お構いなしでしゃがみ込む村人。
村人の目つきが怪しくなります。そして、ゆっくりと立ち上がります。
村人a「川を越えてこちらに来てはいけない。」
村人b「よそ者の進入を許してはいけない。」
村人c「そう。許してはいけない。いけない。」
チェルシー(;^_^A
村人a「よそ者は、これ以上分け入ってはならない。」
村人b「よそ者の進入を許してはいけない。」
村人c「そう。許してはいけない。いけない。」
トーエン「貴方達の村には、呪いを使う人がいますねー。」
チェルシー「シャーマンがいますね。」
村人は、皆同じような言葉をいい始めます。
村人a「一人は我等の為に~。我等の為に~。」
村人b「我等は一人の為に~。」
レッシュ「後退する?」
冒険者はすたすたと一端 小川の向こう岸まで後退する。
決して、川を越えようとはしない村人。
追い掛けてくる村人は川岸に集まってくる。
村人a「我等は、あの籠手を手に入れなければならない。」
村人c「一人は我等の為に~。我等の為に~。」
村人b「我等は一人の為に~。」
トーエン 「この籠手をやるから~持ってかえれ~。」バックから籠手を取り出し、投げつける。
いそいそと拾い上げる村人達。
その籠手を持って、ぞろぞろと帰っていく村人達。
その村人の跡をこっそり追い掛ける冒険者達。
チェルシー 姿を消して、ばれないと思っている
レッシュ 透明になる魔法の指輪で消えているから大丈夫と思っている。
トーエン 半空間にずれているので、絶対にばれないと思っている
川岸の巨石の上には透明になっている別の存在には、まったく気がついていない冒険者であった。
村人x (-_-)
幕間
「環状寺院跡の占領状況は?」
「全体の半分以下ですかな。」
「雑魚ばかりであろう。」
「占領は時間の問題化と。」
「面倒なのは、四大精霊の祭壇ですかな。」
「その場所ごと、他にほっぱりだすしかあるまい。」
「ドワーフ達の祭壇もあります。」
「それこそーその場所ごと、他にほっぱりだすのが得策じゃ。」
「イカヅチの精霊は?その交渉は?」
「開放しております。」
「一部は、その代償として残っています。」
「防御戦力は?」
「かなり落ちますが~。緊急時の召還には応じると、場合によって雷帝の力を借りると。」
「灰色の賢者は?」
「続々と集まってきております。」
「まだまだ、時間が必要です。」
「冒険者達は?」
「所定の場所に移送しておきました。」
「彼らがもっと人望ある者達になってくれないとな。」
「そこまで、わからぬバカではありますまい。」

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