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お茶会

三人は、ほてほてと街道を歩いていく。
一路東に向かって
街道の傍らに長いテーブルをおいて、だらだらとお茶会をしている老人たちがいることを見つける。
天気はいい。
大きな帽子をかぶった爺さんが主催者のようだ。
給仕係のメイド「お暇でしたら、寄っていきませんか?お金なんかとりませんから。」と声をかけてくる。
ぼったくりの昼キャバではないようだ。
レッシュ ぶつぶつ呪文を唱える。
大きな帽子をかぶった爺さんは、いい顔をしない。
無礼な奴だなって感じで心象を悪くしたレッシュは、まったく気が付いていない。
トーエン「爺さんが、女性を侍らしていると、どこかの無駄にぼろ儲けした悪徳商人(俗にいうIT社長)みたいなので辞めたほうがいいですよ。」
大きな帽子の爺さん「なんだそりゃ~。」
初対面に無礼なことをしまくる冒険者。
レッシュ「人も、場所もすべて魔法がかかっている。それもかなり強力な魔法だ。」
チェルシー「妖精界にでも迷い込んでしまったのか?」
レッシュ「悪意はないようだ。罠はないようだ。」
お茶はどんどん減っていく。
給仕係は、焼き菓子やらを順番に出してくる。
傍らには給仕係が何人もいて、湯を沸かし、煙突のついている荷馬車(移動式厨房)があり、せわしなく仕事をしているようである。

話こんでいる割には、一人寝てしまってテーブルに崩れ落ちている爺さんが一人いる。
ほかには、老人が二人。
チェルシー「混ぜてもらえますか?楽しそうですね。」
トーエン「あーお誘いいただきありがとうございます。」
レッシュ「幻覚では、ないようだ。」

大きな帽子の爺さん「ようこそ。ようこそ。まーまーすわりたまえ。」
爺さん「時間の外のテーブルにようこそ。」
レッシュ「とても徳の高い人たちのようだ。俗世間から距離をおく人たちとか。」
お茶がふるまわれる。
大きな帽子の爺さん「こっちの世界にくるかね。」
レッシュ「まだ早いんじゃーありませんか。」
大きな帽子の爺さん「じゃー楽しみに待っているから。」
トーエン「行こうとしたら、『早いうちに摘むに限る。』ってそっちから遣ってくるんでしょう。」
大きな帽子の爺さん「君たち誰かと話がしたいんじゃないかな?」
トーエン「鎖に縛られし神を。」
大きな帽子の爺さん「それは無理だって。世界を破壊するつもりか?」
トーエン「それってどんくらいひどいのかがわからんのですよ。」
大きな帽子の爺さん「世界が終ってしまう。」
トーエン「このまま善と悪が戦っているのが延々続いているのと、世界が終わってしまうのでは結果が変わらないのでは?」
大きな帽子の爺さん「すべてが平和になってしまったら、静止した世界になってしまう。エントロピーが0になった世界は、世界自体が死んでいるということを理解すべきじゃな。」
トーエン「このまま殺し合いを続けるんでしょう。」
大きな帽子の爺さん「ある程度の犠牲は必要だ。」
トーエン「きれいさっぱり無くしてしまうのと大差ないでしょう。」
大きな帽子の爺さん「ちょっと今困った事案があってだね。そうそうゲストを呼んでいたのであったな。ふむふむ。」

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