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見慣れぬ顔

レッシュ「みたことない顔だな。」
長老「最近、流れこんできている南からの民です。我らも困っているのです。勝手に住み着いてしまってー。」
レッシュ「トロンヘム王国あたりからやってきたのかな。」
長老「あんまり会話もなくてー。雨露をしのげる程度の掘っ立て小屋をつくって周辺に住んでいるのです。」
助けてとは言わないまでも、困っているで、トーエンとレッシュを見ている。
長老「金も価値あるモノをもっているわけでもないしー。」
チェルシー「話をしないとーらちが明かない。」
レッシュ「それって、村長や長老がやるべき事のはずだがー。」
渋い顔をする長老。
長老「我らは、今はそこまで余裕はないのですよ。主よ。我はどうしたらよいのですか。」
トーエン「いやいや。まず間違いがある。貴方たちの主は、『原始の炎にして、はじまりの火』であることは忘れていけない。
われらは、広い意味での友人。ちょっとした代弁者にすぎない。過去、謁見したことがあるぐらいだ。部下ではないし、下部でもない。
導かれし者たち程度ってことだな。ある程度利害が一致した者たちってところか。」
長老「もう少し、ご支援をいただけないものでしょうか?これだけの人口増加には食料がまったく足りないのです。」
レッシュ「くれくれだけでは~。自分で努力することはないんかー。」
難民の子供が器をもってまぎれてやってくる。
エリーやら配給を配っているのに忙しい。
レッシュ「さーおたべー。」
とどんどん魔法の窯からオートミールを柄杓ですくって、どんどん配る。
オートミールは、まったく減るわけではない。
レッシュ「食べるんだったら、話をしようかー。どこからきたのかな。」
子供の親たちが話をする。
「以前、トロンヘム王国ってところがあったんですがー。そのあたりなんです。今はなくなちゃってー。」
チェルシー「ここまできた経緯とか経路とか聞いてみようかー。」
「トロンヘム王国から一月かけて歩いてきたのだ。津波のあと、旧市街は壊滅した。その周辺で漁業と農業をしていたが、
土地もだめになり海はどす黒くなり、半魚人やカエルばかりが増えてなにも漁ができなくなってしまった。
地元ではない異教の僧侶がやってきた。改宗すれば、食事には困らない。安定した生活を保障しようと言ってきたのだ。」
トーエン「そういや~。食料配っている怪しい宗教の一団がいたよなー。かかわらなかったがー。」
「入信すると食事と生活の安定を保障すると言われたんだがー。そう幸せになるとも言われた。
かかわった奴らが、ぶつぶつ言い出して怖くなったのだ。
雰囲気がいやというかー。喜怒哀楽がないというか~表情がなくなった。そうそう不死身の体を信仰の力で得ることができるとも言っていたな。
それはなんだかよくわからんので逃げてきた。」
「いやーそれって結局的に動く死体になったらいやだしー。死なないけどね。」
チェルシー「それって、すでに死んでいるから死なないだけでー。もう最悪~。」
トーエン「結構えらいことになってるなー。」
レッシュ「いこう。」
トーエン「約束はまもらないとー。働く意欲はあるかー。」
「栄養が足りてないんでー。結構しんどいんですけどー。」
レッシュ「はーい。たーんとおたべー。」
「これって今だけなんでしょう。」
トーエン「働くならば、保障しよう。だから働く意欲はあるのか?」
「食事が保障されて、体力が続けば。」
トーエン「名前と元の職業を明らかにするように。登録されたものは面倒をみよう。」
偽りなく登録する難民たち。
たぶん、嘘偽りなくという感じである。
ほとんどが農民であることも判明する。

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