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だらだらと

最下層の謁見の間まで進み、実体化する。
本棚に囲まれた朽ち果てた玉座の間は、何も変化がなく以前のままである。
亡霊の出現を待っているトーエン。
そろりそろりと出現する王の亡霊。
王「よっこらしょー。なにかな~。」
トーエン「せっかく亡霊なんですから~。若い容姿になるとか~。あるじゃ~ないですか~。」
王「そんなのー。若い容姿ででてきたら~面白くないだろー。威厳はないしー。そもそもだれだーになるだろー。」
トーエン「縦穴が全部閉じてしまったのですが~。これは元からあったカラクリてすか?」
王「ここを破壊しようとか、ものを盗もうとするよからぬ輩が入ってきたときには、壁が動いて押しつぶすカラクリになっておるのだ。」
トーエン「元に戻るのですか?」
王「すべてが閉じてしまった後にしばらくすると元に戻るようなカラクリになっておる。」
トーエン「便利だな。」
王「通路を巡回している守衛を倒すと壁が動きだすようになっておるのだ。」
トーエン「その守衛に私はどうしたらいいんですか?組合員だとか言えばいいのですか?」
王「よこしまなことをしない限りは、そもそも守衛は出てこない。」
トーエン「こんちわ~とは言っておけばいいと。」
王「今守衛は、白骨戦士かなにかであろー。」
トーエン「え~~~。ゴーレムにすればー強くていいのー。」
王「ゴーレムは、破壊された後の再生が簡単にはいかない。白骨戦士はリサイクルが簡単でいいのだ。」
トーエン「トロンヘムの守護する龍が倒れされて,津波で襲われたのですが、心当たりはありませんか?」
王は答えてくれない。
トーエン「この町は、なんでこんなにと歪なのですか?なぜなのですか?神や神殿を徹底的に排除していますよね。」
王「魔法と執政を行うための町を作った。そして、神や祭壇は、ゲルスの町を作った。わけたのである。」
トーエン「変わりに黄銅龍が住んでいたということか~。」
王「そう。龍がこの町を守っているのだ。」と言い切る。
トーエン「その龍は死にました。」
王「何を言っているのか理解できない。」
トーエン「所詮は残留思念か。もし、その龍が身罷った後はどうしたらいいんですか?」
王「何を言っているのか理解できない。」
トーエン「龍の卵はどこで手に入るのですか?」
王「売っているものではないのでわからぬ。」
トーエン「この町の排水はどうなっているのですか?」
王「そんなものは何もない。」
トーエン「水があふれてきたら、バケツでかき出すとか。そういうこと?」
王「魔法で精霊を召還して、一仕事やってもらえれば、済む話ではないかな。」
トーエン「魔術師全員いなくなったんだが~。」
王「魔法使い全員で行えば、すぐに片付くのだが。」
トーエン「この町を作った人の名前はだれなんてすかね。」
王「それはハロルドである余のことである。」
トーエン「黄銅龍はなぜにこの町をまもってくれることになったのですか?肉がうまいからじゃ~ないですよね。」
王「北の邪悪な一団と魔王を倒すためにがんばれと言われてからの腐れ縁というか。余はがんばったのだ。他にも勇者はいたが、この場所にとどまることはなかったのだ。蛮族は北にもどり、ドワーフやエルフは故郷に戻った。われらは、龍の神託のもとに行動したわけだ。そして、その対価として龍はしばらくは面倒をみて、守護してくれるということになったのだ。」
トーエン「他に龍がいたという記録はありませんか?」
王「中央部のマクドネル山脈には何匹かすんでいるという伝承はあったと思うが。そうそう、人間の姿に身を変えて、町をぷらぷらしている龍の化身は何人かいるようだが。よくわからぬ。それ以外には人里と離れて、世捨て人のようなドワーフまがいの変なやつが山奥に一人いるという話も聞いたな。そいつはかなりは邪悪だったな。」
トーエン「いやいや。邪悪なやつではなくてって、善なる竜のことですよ。」
王「龍は人の世界から出て行っているという話ではなかったかと思う。セレスチャアルとかいう山の頂のさらに上に移住したという話を聞いたことがある。」
トーエン「どこです?」
王「地上の上には,雲の上に島があってさらにその上じゃないかな。」
トーエン「巨人が住んでいるところですよね。」
王「いやいや。ハイエルフの住む島もあるのだ。そこには女神がいるという伝承もある。」
トーエン「さらにその上に龍がいるのですか?」
王「雲の上の領域には、いろいろな奴もいるわけだ。エルフを守るためにいる龍もそれなりにいると思うがね。」
トーエン「そんな役に立たない奴じゃ~なくってー。」
王「だから~そこに出向いて教えを請うとか~。いろいろあるでしょう。」
トーエン「魔法の空飛ぶ絨毯でいけるような高さですかね。」
王「エルフの空飛ぶ島には行けるのではないかな。」
トーエン「その島は、どうやったら見つけることはできるのですか?」
王「空を生業にしている人たちに聞くことが必要であろう。偏屈もののノームが探したほうがいいだろう。」
トーエン「ノームか~。じゃ~じっちゃん。またくるよ。」
と魔法の指輪を使ってもとにもどることにする。
知りえたことを説明するトーエン。

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