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ゆがみ

周囲には石を積み上げたケルンが散在していることに気がつく。
トーエン「ここ、妖精が住んでいる場所ではないなー。」
周囲の景色がぐにゃりとゆがんで見える。
石ころは墓標の砕けたもののようでもある。
トーエン「墓場か?」
石柩が三個おかれている
いきなり立ちくらみのようにくらくらしている冒険者達。
チェルシー「うー目眩が~。」
レッシュ「塗り壁が石壁になった~。周りが変化している~。酔いどめを~。」
チェルシー「そんなものはありません。」
タオルをぐるぐるまきにしてみるトーエン。
*幻覚ガスの影響があるのではないかと考えている。
建物の入り口を見つけて、突入していく冒険者達はずんずんと先へと進む。
石ころが散乱している区画である。
トーエン「なんだか~おかしい。」
あったはずの壁は、崩落し、天井裏がむき出しになっていたりしている。
天井裏には、カラクリがあるが、さびつき、動いてはいない。
チェルシー「物音がなにも聞こえない。まっすぐいきますかねー。」
ずんずん先へと進んでいく。
その先には、洞窟を模した、壁面のドームとなっている。
その区画の中央には、石の欠片、ゴミが山と積み上げられている。
近づくと、崩落し、音をたてて崩れる。
チェルシー「何かいる。」
レッシュ ぶつぶつ呪文を唱える
悪からの防御の呪文である。
甲冑が暗闇を纏うように、音を立てずに瓦礫の中から現れる。
目の部分は、赤く鈍く輝いている。
しかし、レッシュが近づくと音をたてて崩れ落ちる。
一部の崩落は続いている。
その状況でも、その区画へと進んでいく。
先程と似たような感じものが音を立てずに瓦礫の中から現れる。
今度は、漆黒の剣をもっている。
レッシュの威光も効果なしである。
チェルシー「ここはどこだ~。」
返事はない。
トーエン「ここはどこだ~。」
兵士「妖精の渡良瀬の先にある地である。」
トーエン「浅瀬の先に土地ってこと?」
兵士「その先にある庭園である。人には関係ない土地である。」
トーエン「三途の川の先?来てはいけない場所ってこと?」
チェルシー「え~そんな川越えたっけか?」
トーエン「出口から入ってきたってことかな。入り口を間違えてきたってことかな。」
レッシュ「そうかもしれない。」
トーエン「じゃ~ここに用事がないのでーとっとと帰還します。」
と回れ右して、そそくさと退出する。
レッシュ「まずは、あの小川をわたろう。なんか~わかるんじゃ~ないのか?」
トーエン「まずは~依頼人を探さないとなー。」
どたばたと建物から出てくる。
吊り橋をわたって、先へと進む。
かたわらの崖の上にはケルンが林立しているのが見える。
トーエン「急ごしらえの建物は、あのケルンを使って積み上げてモルタルを塗り付けただけの安易な代物だなー。」
レッシュ「そりゃ~かなりの数のケルンをぶっこわさないとねー。ありゃ~無理だ。」
トーエン「しかしー墓はかなり破壊されているなー。」
高さ15m程度の吊り橋を支える塔。
下への階段を無視する。
床、壁面は丁寧な仕事をしていることがわかる。
粗末で急ごしらえのものは、雲泥のさである。
その中には、この付近のミニチュア立体模型がある大きなボードがおかれているが、今まで見てきたものとはまったく違うのである。
地下道の案内や今まで通った箇所の建物のまったくない内容になっている。
トーエン「墓地を破壊して、材料にしている建物だからな。こっちと今ではまったく違うか。」
チェルシー「作業している人たちの力量の差ですかね。」
回廊は直角にまがっている。
その先は建物の外と続いている。
さらに二つ目の吊り橋をわたって先へと進む。
その先は長い回廊が続いていく。
壁面には、かなり歪んでいるルーン文字がうねうねと描かれている。
壁が斜めになっていたり、床だたわんでいたり、柱もまっすぐではなく斜めになっている。
平衡感覚を失う養老天命反転地の建物のような無駄つくりをしている。
ところどころ、文字が光を発していたりする。

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