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呪文

レッシュは、仕方なくぶつぶつと呪文を唱える。
「地のもろもろのくによ 神のまへにうたへ 主をほめ歌え
上古よりの天の天にのりたまう者に向かいて歌え みよ主はみこゑを發したまふ
勢力ある聲をいだしたまう なんぢらちからを神に歸せよ。」
石作りの部屋の中でざわざわしていた声は、なくなり
壁面の瞳の模様は、すべて閉じていく。
邪悪な杖は、塵となり崩れていく。
偽召使は、回廊の奥はさらに登り階段となっており、
タンタンタンと上っていくとさらに別の部屋となっている。
先行する二人を後から追いかけていくレッシュ。
偽召使「汝、忘れられた存在に求められし者。その偽りの表情を以って、彷徨える民衆に
情熱の電光を浴びせよ!」
偽召使は、二人の上官にして、この魔力を引き出す部屋の管理人である。
甲冑の中には絶え間なく稲光が走っている。人のようで人にあらずとはいう存在をいきなり召還する。
その者からは、雷鳴が響く。
雷の精霊「何用かな。」
偽召使「やつらを抹殺してくれ~。」
わたわたと入っている冒険者が二人がドタドタと距離をおきつつ順番に入ってくる。
レッシュ 後から追い掛けていく。
トーエン ダッシュしていきなり大きく振りかぶって、長剣を振り下ろす。
一撃で偽召使を一刀両断に切り伏せる。
雷の精霊「契約は無効となった。この場にいる理由がない。」といきなり消えてしまう。
レッシュ呼びつけられて、戦闘は終了していることは、見ればわかる。
肩で息をしているトーエン。
会話はなくとも悟ったレッシュは、ぶつぶつと呪文を唱える。
偽召使の死体から、霊魂が見えるように現れる。
チェルシー「死んでいることを理解しているのか?そもそも。どうなんだー。」
レッシュ「客人以外でお前よりエライ奴は、ここにいるか?」
偽召使の霊魂「いない。」
レッシュ「教団でお前よりエライ奴はいるのか?」
偽召使の霊魂「いる。」
レッシュ「客人を穏便に帰還させる方法は?」
偽召使の霊魂「そんなものはない。」
チェルシー「魔法全部使い切ってしまったー。」
その霊魂は悲鳴をあげて、吸いよせられるかのようにまったく見当違いの方向に半ば強引に引っ張られていなくなる。
レッシュ「消えてしまいましたぞ。」
チェルシー「この部屋の探索がしたいぞ。」
今までの大きな駆動音がだんだん小さくなっていく。
そして、音がしなくなる。
レッシュ「この部屋は、邪悪でいっぱいだー。もういや~だー。」
小間物がいろいろあるけど、使いものにならないようなものばかりである。
モルダ「機械音とかしなくなったぞー。」
バイト「風に流されているんじゃ~ないのか?」
モルダ「まじかよー。」
トーエン「残っているのはー悪魔とトライオキシン245かー。」
レッシュ「撤退するか?魔法は使えるものがない。」
トーエン「じゃ~塔までもどるとしよう。」
階段を必死に登って、最初に占拠した塔まで戻ることにする冒険者。
ドワーフ2名が必死に作業をしている。
その結果は何も生まないが
モルダ「何も動かなくなったようです。」
バイト「風の音しか聞こえないようですしー。」
トーエン「動力の大元を破壊してしまいました。」
モルダ「それってー浮いているだけなんじゃ~ないのか?」
バイト「風に流されているぽいしー。」
モルダ「風が騒いでいる。」
トーエン「働かなくなった風の精霊が周囲をうろうろしているだけだろー。ざわざわしているのは事実だがー。契約と違うとか魔力の流れが止まったとか~。てんでに文句をいっているぞ。話が違うとか帰るぞとか~。」
モルダ「風のざわざわが止まった。」
トーエン「悪魔にいいつけるぞ~。」
風の精霊「勝手にすればー。」
トーエン「だめだーこりゃー。」

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