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悪徳

トーエン「起きろ!ゲルミア!お前はやり過ぎだー。」
チェルシー「なんでー真っ先に入ってきたのか。」
ゲルミア「それは~扉があいたからだ。」
トーエン「お金をもらって何をしようとしていた。」
ゲルミア「領主の説得をしようとしたのだ。」
レッシュ「背後に民衆が大勢いたではないかー。」
ゲルミア「それは、知らない。背後に勝手にいただけで、関知していない。」
レッシュ「嘘ッぽいなー。」
ゲルミア「ノックをしたら~扉が開いたわけだしー。」
レッシュ「それはー嘘ではないが、ほんとーでもない。汝の正体見たり~。それは、ノックという名の呪文ではないかー。施錠を強制破壊しただけではないかー。」
ゲルミア「嘘は、ついおらんぞー。領主の説得をしにきたまでのこと。」
レッシュ ぶつぶつと呪文を唱える
トーエン「何が間違っているのか?」
レッシュ「わかったぞー。君の人生が間違っていたのだー。」
トーエン「確かにー間違っている。うんうん。」
ゲルミア「だから~派兵が間違っている。増税が間違っているということなんです。」
レッシュ「それは、誰かに頼まれたのか?そそのかされたわけではないのか?」
ゲルミア「それは頼まれて、きたまでのこと。」
レッシュ「それはだれなのか?」
チェルシー「それはドロウエルフなのか?」
ゲルミア「違うと思うがなー。単なる仕事をくれた人だけなのでね。」
(ゲルミアは、すでに日雇い労働者なので、仕事がくれば拒まないというスタンスなのである。雇い主をえらばないのである。)
トーエン「今回の雇い主は、前回のドラム缶を運ぶ仕事をくれた人と同じかな。」
ゲルミア「それは、まったく違う雇い主だよ。人間だ。」
トーエン「変装していれば、素性をいくらでもごまかすだろう。」
レッシュ「報酬の額は?」
ゲルミア「それを答えないといけないのか?」
チェルシー「それが貴方の命の値段になるかもしれない。」
ゲルミア「なんだってー。俺はそんなに安くはないのだがー。」
トーエン「報酬が大金ならば、裏があるわけだがー。」
ゲルミア「大金ではない。」
トーエン「ならば~旅費で報酬が消えてしまうのではないのか。」
チェルシー「自炊ですませば、費用は圧縮できる。」
再び、市内からは怒号と歓声が聞こえてきます。
レッシュ「市内は、放置でいいだろう。先導されている可能性もあるかも。」
じりじりと時間がすぎていく。
レッシュ「説得してこいと頼まれただけなのか?」
ゲルミア「そうだがー。派兵と増税を辞めさせることなのだ。そう進言して説得してこいと。」
トーエン「言っていることは真っ当だが、お前に依頼することで善人であるはずがない。」
ゲルミア「自分は善人だよ。悪いことは一つもしていない。」
トーエン「自分の故郷に帰ることすらできないというのにー。」
ゲルミア「うぬぬぬぬ。どうせー根無し草さー。るるるる~。」
チェルシー「人は、変わることできるんだー。エルフだってそうさー。悪の道に落ちたらなら、戻れないわけがない。お母さんも泣いているぞ~。」
寿命がながいので、人間の思考をはいそうですかーと受け入れないエルフだった。
チェルシー「親とは~何百年あってないんだー。もっと真っ当なことをしたほうがいいんではないかー。ところで、指示した奴はだれなんだー。心入れ換えた最初の行いとなるのだよ。」
ゲルミア 「ソデナスという男だったのだがー。それぐらいしか覚えていない。ふらふらしている優男だったが。」
チェルシー「腕が二本じゃなくてもっと多かったとか?」
トーエン「死に神なんても~いたなー。」
エリー「それはー違うでしょう。」
レッシュ「悪魔とか、魔族とか~。そんなんじゃ~ないのか?ってことはー人ではない。」
ゲルミア「え~~。人にしか見えなかったぞ。」
トーエン「ならばー派兵は続けて、増税はすべきです。」
エリー「庶民はどうなるのですかー。ひどいです。」

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