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撤収

少女「違います。裁きの神の使いです。」
レッシュ 呆然とす。
トーエン「ここは、光の神の神殿のはず。助けにくる神は一柱のはずでは。」
少女「邪神の結界の内側。速やかに出た方がよい、神の威光もここでは弱まる故。」
チェルシー「貴方はどうされるのですか?」
少女「我は、神にはあらず。ただ代弁者にしかすぎぬ。天使にもあらず。」
トーエン「信者に対してできるだけのことをしましたが、もうここまでです。我等は次のところに向かいます。」
少女「とりあえず、この場を去るほうが優先したほうがよいと言っています。」
レッシュ「結界をまずは、破壊したほうがよいのでは?それを教えていただきたい。」
少女「結界を破壊するよりも、この町を放棄したほうがよいと言っているのです。汚染されている場所に留まるよりも放棄したほうがまだ被害は少ないと考えているのです。ここでは我等には威光が届かないのです。力がないのです。ですから、これ以上の行動は無理なのです。」
レッシュ「では非力な信者達は、いったいどうなるのですか?」
少女「それは本人達次第だ。我等はできる限りのことはやったのだから~。隣の都市までは、ここは非常に近い。そこまで行くことができればなんとかなるであろう。」
トーエン「この町はなるようになったということかー。」
レッシュ「お願い寝かせて~。」
トーエン「我等はこの場を去りますが~どうされますか?」
少女「我は一人にあらず。まだ仲間はいるので、仲間と合流してから、この場を去るとする。」
トーエン「ほほんですか?」
少女「その禍々しい邪気がないならば、一緒に行くこともあろうが、今は無理だな。」
トーエン「そうでしょうね。」
レッシュ「切られなくてよかったなー。(;^_^A」
分かれを告げて、南へと歩み出す冒険者達。
7月15日夕方
チェルシー「元々の予定は、あっちだったわけですから~。」
空飛ぶ魔法の絨毯を取り出し、皆が乗り込んでふらふらと飛んで行く。
チェルシー「なんか~後味がわるーいー。」
エリー「勝利とか、救うとかとは縁遠い感じでしたね~。」
夕日を横に見て、南に向かうと、ボロボロになった負傷兵の一団が南から北へとゆっくりと進んでいる。
彼らは鎧をきている者や甲冑を背負っている者もいる。包帯を巻き、かなりの負傷している者もいる。
担架や荷車に乗せられているものもいる馬の数は少ない。
その一団を見付けると近づいていく冒険者達。
トーエン「環状寺院やらドワーフ鉱山奪回に向かった人達ですよね。」
騎士「いかにもそうだがー。」
トーエン「奪回はうまくいったのですか?」
騎士「散々な戦いであったというか~。巨人は次から次へと出てくるし。巨人は大きな籠手で地面を叩くと地割れが走って、多くの仲間がその割れ目に落ちていったのだ。その割れ目に落ちた者は、這い上がることはできなかった。という話をしている者は多いが余は見ては、おらぬ。あくまでもそういう話が広がっていた。」
チェルシー「バインダンゲルは、その籠手を持った赤い僧侶の一団によって崩壊してしまいました。」
騎士「え~~~~~。」とがっくり膝を落として、呆然としてしまう。
兵士「いかなきゃ~急がないと~。」
チェルシー「もう終わってしまいました。もう彼処は足を踏み入れないほうがいいでしょう。それは法の神のおつげです。」
騎士「そんなはずはないー。」
兵士「この目でちゃんと確認しないとー。」
大騒ぎになってしまう帰還兵達。
トーエン「確認したら、早々に立ち去るのがいいと思います。」
チェルシー「無理に引き止めませんけどね。」
トーエン「ドワーフ族やエルフ族は、まだ戦っているのですか?」
兵士「被害が甚大で一端撤退して、兵力を今かき集めているところだとか。そんな簡単にはいってないようだがー。食料や武器はいるしー。」
負傷兵「早く帰ろう。」
トーエン「新たな魔物が居すわっているということかー。」
兵士「奴らは、進出してきているわけではない。とりあえずの膠着状態という感じです。」
トーエン「長く考える時間があると行動が遅くなるということかー。」

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